「今後20年で100万人が癌を発症する」日本記者クラブの会見でガンダーセン博士

アーニー・ガンダーセン 原子力技術者  2012.2.20
http://www.youtube.com/watch?v=-5AFQ1I6XoU



先日、ガンダーセン博士の記者会見が日本記者クラブで行われました。


石橋克彦・神戸大学名誉教授による「原発震災」の警告通り、震災の復興は放射能により遅れに遅れています。


果たして日本という国土の狭い地震国に原発が管理できるのか、ガンダーセン博士の会見を要約しておきます。



1000年に一度の地震など、原子力村の戯言です。
地震の揺れのギネス記録は311のわずか3年前、2008年の岩手・宮城内陸地震の最大加速度4022ガルが史上最大です。
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011011101001000.html
地震の最大加速度をギネス認定 08年の岩手・宮城内陸

 2008年の岩手・宮城内陸地震で、震源断層の真上で観測された、最大加速度4022ガルが、史上最大としてギネス記録に認定された。防災科学技術研究所茨城県つくば市)が11日、発表した。


 これまでの記録では04年の新潟県中越地震で観測された2516ガルが最大とされていたが、岩手・宮城内陸地震での記録はその1・5倍以上。


 文科省地震・防災研究課は「日本が地震大国であることの再確認につながる記録」と説明している。


 岩手・宮城内陸地震は08年6月14日に発生したマグニチュード(M)7・2の地震で、岩手、宮城両県の一部で震度6強を観測。死者17人、行方不明者6人を出すなど大きな被害があった。


広瀬隆氏によれば、2キロ四方でこのような陥没が起き、山が崩壊したそうです。
活断層がないといわれた場所にも活断層が現れ、地震国の日本ではどこでもこのような陥没が起きる可能性があります。
当然こうなれば原発など傾き倒壊、ひとたまりもありません。制御棒も入らずに暴走して爆発します。
http://lsweb1.ess.bosai.go.jp/disaster/disaster-view/iwate-miyagi/iwate-miyagi.html
手宮城内陸地震



【ガンダーセン博士の会見要約】


・今後20年で100万人が癌を発症する。その根拠は、スリーマイル島事故後30年の疫学的な知見に基づくものである。


・1号機と3号機の爆発は異なるものであり、3号機の爆発では格納そのものを構造的に破壊するものとなった


スリーマイル島事故では燃料が炉内から出ることはなかったが、福島では3機とも圧力容器から溶け落ちており、その燃料を取り出す技術は今は存在しない。燃料を取り出す新たなロボット工学の学問の創設から始めるしかない。


福島原発の処理だけで600億ドル(6兆円)、トータルな事故処理では2500億ドル(25兆円)必要となるだろう


・日本は全世界の国土面積の0.3%しかないにもかかわらず、世界の地震の10%が起きるほどの世界最大の地震国である。原発を建設する条件として、1.十分な冷却水の確保、2.地震活動の少なさ、3.人口密度、が挙げられるが、日本は冷却水の条件しか満たしていない。


原発建設の3つの条件のうち2つが満たされない厳しい条件の日本で地震に耐えうる設計の原子炉を造るにはコストが莫大なものとなり、代替エネルギーの方が安くなるだろう


・マークIの設計ミス、地震、東電と規制当局の密接な関係、これらが311原発事故の要因だ


・政府は国民より東電を守っている


アメリカで作られる新しい原発はAP1000と呼ばれるものだが、日本では絶対に使えないものだ。巨大な水タンクを屋上に置く設計で、地震の少ないジョージアで認可が下りたが、地震の多いカリフォルニアでは許可されなかっただろう


核燃料サイクルとは未来永劫にわたり核燃料が循環を続けるものではなく、核廃棄物の問題は避けられない


・東京の学校で見つかった高濃度汚染のビニールシートに、クリーンな物質を混ぜて濃度を薄めて焼却し、埋めたケースがあるが、薄めて埋めてもいずれ放射能は漏れ始める